お知らせ
2019年10月08日
【訃報】海原会名誉会長 前田 武 氏(甲飛3期)がご逝去されました。
公益財団法人 海原会 名誉会長の前田 武 氏が、7月29日(月)早朝に急性心筋梗塞にて千葉県のご自宅にて永眠されました。98年の人生でした。
ご家族の強いご要望により、家族葬としてご家族のみで最後のお見送りをされました。
故前田名誉会長は、甲種飛行予科練習生第3期として昭和13年10月に横須賀海軍航空隊に入隊し、予科練卒業後は鈴鹿海軍航空隊に配属となり、昭和16年12月に空母「加賀」搭載の97式艦上攻撃機の偵察員として真珠湾奇襲作戦に参戦されました。
昭和17年6月のミッドウエー海戦において、搭乗していた空母「加賀」が米軍の艦上攻撃機から攻撃を受け、投下された500キロ爆弾により兵装転換中の爆弾が誘爆した際、左膝上部を負傷、仲間に甲板から海面に放り投げてもらい九死に一生を得て、呉の海軍病院で療養中に終戦を迎えられました。
復員後は、戦死した多くの予科練同窓の慰霊を行う為に海原会の立ち上げに貢献されました。
平成2年ハワイで実施された「真珠湾50周年慰霊祭」に招待され出席した折に、真珠湾攻撃の時に前田名誉会長が攻撃した戦艦「ウエストバージニア」の乗員であった生存米兵と出会い、爾来定期的に合同での慰霊祭を実施して来ました。
また、海原会の理事長に就任されてからは、当時極めて険悪な関係にあった甲飛同窓と乙飛同窓の間にたち、「戦没した同窓の為に甲も乙もなく共にその慰霊事業に取り組むべし」と後輩同窓に厳しく激をとばし、財団法人海原会の大同団結のために甚大な貢献をされました。
ここに、謹んで哀悼の意を表しますとともに、長きにわたりわれわれ後輩にいただいたご厚情に心から感謝申し上げます。
どうか、安らかにお眠りください。
前田名誉会長の、予科練同期生のご遺族からご逝去を悼むメールが寄せられましたので、ご紹介させていただきます。
磯貝 常雄 甲飛3期生 17年5月航空兵器整備科に転科後、比島クラーク島で入院加療中戦死と聞くも詳細不明 最終所属 341空
海原会の皆様へ 情報提供ありがとう御座います。 甲飛3(期生)、(磯貝)常雄、甥、磯貝浩次郎です。 前田武様のご逝去は大変なショックです。 心の中でいつか逢えるのではないかと思っておりましたので、、、。 横須賀、霞ヶ浦、鈴鹿、宇佐で(叔父と)同じでした。 当時の仲までははわかりませんが、、、。 海原会にとりましてもそれ以上かと思います。 これから何をよりどころにすれば良いのか、、、。 ただ、ただ残念な気持ちでなりません。 「おう!、常雄の甥かっ、よく来たな。」なんてね。